2006年12月04日

父親たちの星条旗

父親たちの星条旗

クリント・イーストウッド待望の最新監督作である。
今回は太平洋戦争最大の激戦地と呼ばれた硫黄島攻防戦を、日米双方の立場からそれぞれ描くという二部作構成であり、「父親たちの星条旗」はアメリカサイドから見た一作目となっている。
戦時国債キャンペーンツアーの広告塔として駆り出された「硫黄島の英雄達」の戦後を描いたもので、従来の戦争映画とはやや異なる視点を持つ作品である。

バッド(下向き矢印)
リアリティあふれる戦闘シーン、戦後キャンペーンツアーの広告塔となり次第に人生を狂わされる「英雄」達の姿、一人残されたドクの晩年、さらに自分の父親の軌跡を追い求めるドクの息子の姿、という具合にバラバラの時制が次第に英雄達の真実の姿に集約される演出は見事と言うしかない。
私自身の感想としては、大過去、中過去、そして現在とパラバラの時制の物語が次第に集約される構造を持った師匠セルジオ・レオーネの「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」に描き方が少し似ているかな?と思ったのだが、こちらの方が複雑である。
その複雑さゆえ分かりづらい部分もあったが、戦争に巻き込まれた一般人の悲哀を感じさせるにはこういう手法の方が有効だったのだろう。
日本側から見た二作目が楽しみだ。
しかし、一昔前はタカ派だ右翼だとか言われていたイーストウッドがこういう作品を撮る境地に至ったのは少々意外だったな。


posted by 若旦那 at 23:30 | 秋田 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | 洋画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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