2006年12月26日

硫黄島からの手紙

硫黄島からの手紙 (監督 クリント・イーストウッド、出演 渡辺謙、二宮和也)

クリント・イーストウッド監督の硫黄島二部作の第二弾。
今作は日本サイドから見た硫黄島攻防戦を描いている。
イーストウッドという人は、70年代の初期の監督作品例えば「恐怖のメロディ」とか「荒野のストレンジャー」といった作品では、スター俳優の監督作ということを逆手に取った、いわば変化球を投げ続けていたといった印象が強かったのだが、80年代の「ブロンコ・ビリー」「センチメンタル・アドベンチャー」あたりから正統派ハリウッド映画の担い手として次第にその立場を確固たるものとしていった。
そして今や、アメリカ最高の映画作家として自他共に認める不動の地位築いている。
硫黄島二部作では前作の「星条旗」が時間軸が交差する一見分かりづらいながらも重厚な作品となったのに比べ、今作の「硫黄島」はいわば誰にでも分かりやすい作品に仕上がったような印象を受けた。
万人向けでありつつも、誰が観ても感動し絶賛を受けるだろう映画である。
渡辺謙演じる栗林中将と、二宮和也演ずるパン職人上がりの兵士西郷の二人の主人公の視点から悲劇的な硫黄島の戦いを過剰な演出を削ぎ落とした手法で描いている。
「手紙」に委ねられた兵士達の思いは、ひしひしと伝わってくる。
ラストシーン、妻子の元に生きて帰るために敵前逃亡を企てたはずの西郷が栗林の死を見取り、無神経に遺品を身に付けたアメリカ兵に怒りを爆発させた場面。
簡単に返り討ちに逢い、捕虜として一人生き残る。
負傷したアメリカ兵の横で、複雑な思いを抱きつつ身を横たえる西郷の表情を写し映画はぷつりと終わる。
渡辺謙と二宮和也の好演が光っていた。
イーストウッドの最高傑作じゃないだろうか。

硫黄島からの手紙 (監督 クリント・イーストウッド、出演 渡辺謙、二宮和也)






posted by 若旦那 at 23:24 | 秋田 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | 洋画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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